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八月天神寄席「源平合戦」〜能と落語の立ち位置

こんにちは!

AYU FRIENDSの山口あゆ美です。


落語を聞くのは数回め、

行きたかった天満天神繁昌亭に

初めて行くことができました!


綿絽の浴衣を夏着物として。

インスタの ayu_friends も見てね!


繁昌亭のある大阪天満宮の

天神さんの命日、毎月25日は

「天神寄席」と銘打った

テーマ落語会を開催されています。


今回のテーマは「源平合戦」。


私たちにも馴染みの深い

「平家物語」や「源平盛衰記」を

素材にした能の演目は

少なくありませんが

落語にも、

これらを素材にしたものが

あるそうです。


今回は

「高砂や」 桂吉坊

「袈裟御前」笑福亭松枝

「船弁慶」 桂坊枝

「景清」 笑福亭銀瓶


の四席。


とてもおもしろかったです!


手短にいうと

落語、ってエンターテイメント!


話すだけでなく

身振り手振りや仕草、顔、声色

まるでひとり芝居!


話の合間に挟む話(なんていうのかしら。)は

きっと演者により

違うでしょうから

そこも個性の見せどころ!


これだけの言葉を

淀みなくスラスラ言えるまで

口伝での稽古を

積んでこられていることにも

尊敬というか

すごい!という言葉しか

出てきません。


そうして

どの話にも言えることは

パロディなので

元ネタを知っていないと

笑えない!ということ!


松枝さんがおっしゃってました。


笑い、とは、理解すること、だ。

小学生に

「隣に囲いができたよ!」「へー」

はわからない、と。


なるほど〜〜!

奥が深い!!


合間に、能楽師の山本章弘さんと

阪大の高島幸次先生、

桂春若さんとの鼎談があり

これが実は一番おもしろかったのですが


山本章弘さんが何しろおもしろかった!


能は「冷たい芸能」だと。

観客に

わかってもらおうと言う努力をしない。


まるで

「好きだよ」と言わずに

愛撫するようなものだ、と(笑)

超お堅いイメージの能楽師さんが

のっけから強烈なジャブ(笑)


文楽や歌舞伎なら

イヤホンガイドや

舞台に字幕が出たりするし

舞台装置や背景でも

「どんな場面ですよ」という

観客への説明がある。


ところが、能は

男女の声色もないし

舞台セットも変わらない。


唯一は、面により

何の役か

観客にわかってもらう一助となる。


そんな「冷たい芸能」である所以は

武家の芸能として

成り立ってきたから

歌舞いてはいけないのだそう。


とにかく

「冷たくて、歩み寄らない芸能」

なんだと、山本さん!


「能ってこんなにおもしろい!」

「こんな魅力がある!」

と言ってもらおうと思ってお呼びしたのに!

高島先生がおっしゃいましたが、

私なんかは

逆に観たくなりましたね!笑笑


これは、

平家と源氏の登場人物が持つ扇。

向かって左は源氏。

これから登っていく朝日。

向かって右は平家。

落日。


大学時代には

能、文楽、それぞれの台本から

当時の言葉遣いを研究するという授業を

受けていたので、

武家に向けた能から始まり

それを少しずつ庶民の生活におろした

文楽〜歌舞伎、

そして落語を

できれば、同じ素材がどう違うのか

観てみたくなりました!


良いきっかけを頂けた

楽しい夜でした!






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