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着物の決まりごとの基本は

こんにちは!着物着付け教室サロン・ド・ヴィーヴルの山口あゆ美です。



桜の季節から新緑の季節へと移っていきますね。


今年最後のお花見

蝶々の柄の着物に

鼈甲に螺鈿の帯留めをして




着物というと、いろんな決まりや約束事があって、なんだか面倒くさい、と思っておられる方が多いかと思います。



着物の仕立て方で言うと、基本が


*袷(あわせ・裏地がついている)・・・1~4月、10月~12月

*単衣(ひとえ・裏地をつけない)・・・5,6,9月後半

*薄物(透ける素材や麻など)・・・7,8月


となります。



素材も違えば、仕立て方も違う。



これに加えて、帯も季節により違ってきますし、半襟、帯揚げ、帯締め、下着も違ってきます。



「わ~~~考えただけで面倒くさい!!」と思われましたか?(^^;



私はこれを知った時、いかにも日本的だなあ~~!と感激したんですよね(*^^*)



日本には四季がある。

ひと口に春、と言っても、雪が解けて、梅が一輪咲き、そのうち満開になって、菜の花が咲き始め、桜はまだかなあ・・と思っていたら桜便りが聞かれ始める。だんだん桜が咲き始めて、やがて満開になり、花吹雪となって散って、新緑の季節へと移り変わっていく。。。



こんな細やかな季節の移り変わりに合わせて、着るものを細やかに変えているだけのこと。



4月でもゴールデンウイーク辺りになれば日差しも初夏の兆しが感じられて、5月になると暑いですよね。



だから、袷(裏地あり)ではなく、単衣(裏地なし)に変わるのは自然に合わせた衣替え。



真夏(盛夏)になると、透ける素材で見た目にも涼しさを感じさせる工夫をしたり、柄も7月の柄と8月お盆明けてからの柄では違うんです。



真夏にわざと雪の模様(雪輪)を用いて涼感を演出したり、お盆明けたら、帯や着物に秋のすすきや秋の草花の柄を用いて、ひと足早く秋の気配を漂わせます。



こんな細やかな感性がいかにも日本人だなあ~と、うれしくなってしまうのです(*^^*)



学生時代に学んだ和歌の世界でもそうだったなあ~と。。。



古今集や新古今集では、「秋」はやっぱり夏の気配を残す「立秋」から始まり、だんだん秋が深まって、枯れ葉が舞い、木々の葉が落ちて、冬に至る・・・その順番に歌が並んでいます。



着物の柄とは違いますが、「恋」の部の歌は、二人の出会いの恋の始まりから、ラブラブで盛り上がっている時期を過ぎ、ちょっと飽きてきて訪れが間遠になり・・・そしてさよならする。という順番に並んでいるんです!本当におもしろいと思いませんか?



着物の決まり事はこまごまと面倒だと思わなくても、基本的に季節の移り変わり、自然の移ろいに合わせたものだと思えば、そんなに難しく考えなくてもいいと思います(*^^*)



この細やかな決まりも含めて、どっぷり日本人の感性の細やかさに浸って楽しんでみませんか?



ただ、着物の着方を学ぶだけではない、着物着付け教室サロン・ド・ヴィーヴルです。



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